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大分県内各市町村で連携し
支援の輪を広げていく

大分県社会福祉協議会

  1. 施設紹介
  2. フードバンク
  3. こども食堂

「強い絆で結ばれた地域社会の構築」を目指し、こども食堂の応援やフードバンクをはじめ、人材育成、災害時の被災地支援など、多くの団体や企業・行政等と協働して福祉の充実を目指し活動する大分県社会福祉協議会。今回は、地域福祉部長の宮脇雅士さんと、地域福祉部の吉岩宏樹さんに、大分県社会福祉協議会が目指すものや取り組んでいる活動、今後の展望などをお聞きしました。

「大分県のためにできること」
大分県社会福祉協議会の役割とは

―大分県社会福祉協議会はどのような活動をしているのでしょうか?各市町村の社会福祉協議会との役割分担について教えてください。

宮脇
大分県には、県と18市町村それぞれに社会福祉協議会があります。よく「大分県社協は、18市町村の社会福祉協議会を取りまとめているのですか?」と聞かれることが多いのですが、それぞれが独立した社会福祉法人です。大分県社会福祉協議会は、「地域福祉の推進」を目指して、大分県全域を対象にした広域的な事業や、各市町村で連携して実施する事業などに取り組んでいます。

吉岩
具体的には、ある市町村の先進的な取り組みを、他の市町村に展開を図ったり、セミナーや研修会なその企画をしています。また、こども食堂の運営を検討している市町村へ説明に出向く業務もあれば、「フードバンクおおいた」に集まった食材を各市町村へ振り分けたりする業務もあります。

―お二人は普段どのような業務をしていますか?

宮脇
こども・子育てや、生活困窮、介護、障がいなどさまざまな困りごとを抱えた世帯に対応できる包括的な支援体制の構築に向けた地域づくりを推進しています。また、様々な活動を通しての地域づくり推進のための調査や研修、あるいは判断能力が十分でない方を権利擁護の視点から支援する事業等を行っています。

吉岩

県内の市町村に向けた研修会やセミナーの企画を担当しています。より良い福祉の増進のあり方を追求するために、先進的な取り組みをしている県内外の団体や高等教育機関から講師を招き、研修会を実施しています。今後の事業のヒントになるような多くのアイデアが生まれることも多いですし、そういった機会を多くつくることで、各市町村の担当者同士の交流も生まれています。

―好評だった勉強会はありますか?

吉岩
北九州でホームレス支援に取り組む団体の方を招き、困りを抱える人を地域でどうサポートしていくかを地域づくりの視点で考える研修会を実施しました。こういった研修会を通して、「自分達の支援を今後どうしていくのか」「どのような視点で地域と関わっていけば良いのか」と、自身の取組を振り返ることができたという意見をいただきました。

宮脇
研修活動は地域づくりの面からの重要ですし、福祉課題に組織的に取り組むためのマネジメントの観点からも大切だと考えています。ただ、研修会で知識を得るだけでは意味がありません。それぞれの地域が抱える課題が違いますし、蓄積されている資源も異なるため、自分たちの市町村にとってより良くアレンジさせることがポイントです。街の未来の見据え、目標に向かって一つひとつアクションを起こせる行動力や企画力も重要になってきます。

こども食堂やフードバンクで
食を通じた健全な社会づくり

―大分県社会福祉協議会は積極的にこども食堂の取り組みを推進していると聞きました。具体的にどのような活動をしているのでしょうか?

宮脇
2016年(平成28年)からこども食堂を支援する事業を始め、当初17箇所だったこども食堂も、現在は128箇所が県内で確認されています。全国的に見ても増えています。大分県内のこども食堂の情報をまとめた「おおいたこども食堂」というwebサイトを運営しています。また、過去には大分県社会福祉協議会の建物内でこども食堂を運営し、そのプロセスを報告書にまとめたり、立ち上げの相談会を開いたりと、こども食堂の推進に奔走しました。

吉岩
今では小学校で配布される書類の中にも、こども食堂のチラシを入れてくれる所もあります。少しずつ認知度も上がり、最近では活動の幅を広げ、「地域食堂」として活動する所もあります。

―こども食堂の運営を検討している人に向けた活動もされているのですか?

宮脇
はじめの頃は、こども食堂を広めるのがミッションでしたが、最近では役割が変化し、食堂の立ち上げ相談対応や応援事業に注力しています。地域福祉部にはこども食堂のコーディネーターは1人在籍しています。地域の人からのこども食堂への立ち上げ相談に対し、目的や運営方法、事例をもとにアドバイスしています。

吉岩
近年の増加には、コーディネーターの存在も大きく影響しているかもしれませんね。また、寄付や寄贈を希望する個人や団体と食堂を仲介する業務も増えています。

―フードバンク事業も展開されていますが、立ち上げに至ったきっかけはありますか?

吉岩
フードバンク事業も2016年(平成28年)からスタートしました。その当時、OECD(経済協力開発機構)が7人に1人のこどもが貧困に悩んでいるという相対的貧困のデータが発表され、こどもの貧困が話題になっていました。

宮脇
フードバンク事業をスタートさせた理由のもう1つは、食品ロス削減です。こどもの貧困問題や食品ロス削減、地域の居場所づくりをマッチングさせて事業を展開し、軌道にのってきたところです。都道府県の社会福祉協議会でフードバンク事業を展開しているのは、九州では大分県だけだと聞いています。

県と市町村のネットワークが
大分県の未来をつくる原動力に

―これまでの取り組みの中で壁に直面したことは?

吉岩
これは嬉しい悲鳴なのですが、さまざまな企業や団体は食品を寄贈いただけるようになるにつれ、保管場所の確保や長期保存、配送の問題が浮き彫りになってきました。現在は、県社協の建物内に冷蔵庫を設置したり、いただいた食品を迅速に分配するなど対応しています。

宮脇
現在は、補助金を活用しながら、市町村社会福祉協議会と協力し、県社協が食材を集め、市町村社協にお渡しして、そこから各家庭に渡っていくプロセスをとり、大分県内で広域的に取り組んでいます。SDGsが謳われるようになり、より食品ロス削減への動きが高まりつつあります。スタート当初は「食品が無駄になるぐらいなら寄贈しよう」という面もありましたが、最近は「より良い未来のために寄贈しよう」という気持ちで社会貢献活動に取り組んでくれる人が多くなったと感じます。

―今後のビジョンを教えてください。

宮脇
孤独、孤立がない地域づくりを目指したいと思っています。そのためには、困りごとを誰かに相談できる場所や、つながりが持て、すぐ近くに見守りの目がある環境をつくっていかなければいけません。災害時にも、日頃のつながりや地域社会への参加の視点がとても重要になってきます。地域の方々がつながれる場所、専門職の方々とスキルアップできる場所の創出を目指したいと考えています。

吉岩
自分たちを含め、多くの人がより良く住み続けるためには、住んでいる環境を整えることだと思います。県民の思いをしっかり聞いて、何かあった時に手を差し伸べられる体制を整えなければいけません。ただ、市町村独自の素晴らしい取り組みを大分県社協で全てを把握できていないこともあります。今後は横のつながりをさらに強化し、しっかり連携をとって、大分県の地域福祉の増進に取り組んでいきたいです。

宮脇
市町村社会福祉協議会とうまく連携・協働しながら後方支援をし、地域参加の場づくりを進めていきたいという想いが大きいです。18市町村と大分県のネットワークがうまく相互作用することで、力を発揮できるような機会をどんどん作っていきたいですし、そこから生まれる力は、明るい未来をつくる原動力になっていくはずだと確信しています。

お問い合わせ

大分県社会福祉協議会

住所
大分県大分市大津町2丁目1−41 大分県総合社会福祉会館
電話番号
097-558-0300
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